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3.建設業許可取得後の義務について

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3.建設業許可取得後の義務について

2020年12月01日
3.建設業許可取得後の義務について

建設業許可は取得したらそれで終わりの許可ではありません。今日は建設業許可を取ったその後、5年毎の更新や、毎年の決算変更届の提出、役員などが変わった場合の変更など、建設業許可を受けた後は、やらなくてはいけない義務が発生します。

 

建設業許可取得後やらなくてはならないこと

・決算報告

・変更届

・廃業届

・更新

・標識の掲示

・主任技術者の配置

・帳簿の備え付け

 

この義務を怠ると最悪の場合、建設業許可取消にもつながるので、きちんと行うようにしましょう。以下で建設業許可取得後に必要な法定の手続きについて説明していきます。

 

 

毎年提出する決算変更届

 

決算変更届とは

 

まず、建設業許可を受けた後は、毎年、事業年度ごとに、「決算変更届」というものを許可を受けた行政に提出しなければなりません。

決算変更届とは、1年間の工事実績と決算内容を管轄行政庁に所定の書類で提出するものです。

毎年、決算が終わると、確定申告を行い、税理士さんから決算報告書を受け取ると思います。これを基に、建設業簿記に書き換え、工事経歴書や事業報告書とセットして提出します。

 

決算変更届を提出しなかったら

 

決算変更届は事業年度終了後の4ヵ月以内に提出しなければいけません。

この決算変更届の提出を怠ると許可の取り消し対象となり、以下のデメリットが生じます。

 

➀建設業許可の更新や業種追加の手続きができない

建設業許可の有効期限は取得後5年です。この5年毎の更新は、毎年決算変更届を提出していることが前提になります。

この5年の更新の時に、決算変更届をまとめて5年分提出すればいいと思っていらしゃる建設業者さんがいらっしゃいますが、決算変更届は毎年提出する義務があり、まとめて5年分を更新時に提出すると、注意を受けますので、毎年事業年度終了ごとに提出しましょう

また更新と同じく、業種追加も決算変更届を提出していないと申請できません。

 

➁経営事項審査が受けられない

公共工事に参入する場合、経営事項審査を受け、入札参加資格を取得しなければなりません。この経営事項審査は、決算変更届を提出しないと受けることができません。

 

③処分対象になる

平成29年1月から大阪府の決算変更届に関する取扱いが厳しくなりました。

提出時に何期分かまとめて提出すると、指導を受けます。その指導後も法令を守らないと処分対象となることもあります。

未提出や虚偽届出の場合、「6か月以下の懲役または100万円以下の罰金」という罰則も定められています。

 

 

変更届

 

許可を受けた後、以下の項目に変更があった場合、その期限内に変更届を提出しなければなりません。この変更届を提出していないと罰則規定があります。

また変更届が提出されていないと、更新申請・般特新規申請、業種追加申請はできません。

 

変更事由 提出期限
経営業務の管理責任者の変更 変更後14日以内
専任技術者の変更
建設業法施行令第3条に規定する使用人
欠格要件に該当した場合
営業所(本店・支店)の変更 変更後30日以内
商号または名称の変更
資本金の変更
法人の役員等(株主等を除く)の変更
支配人の変更・個人事業主、支配人の氏名の変更

 

 

5年ごとの更新

 

建設業許可の有効期間は、許可日から5年後の許可取得日と同じ日付の一日前です!(例えば令和1年10月13日に取得した場合、期限は令和6年10月12日までです)

それを1日でも過ぎたら許可が無効になるので、更新する場合は必ず期限内に更新しましょう

更新の申請の手続きは、許可の有効期限の3か月前から開始できます。(都道府県により違う場合あり)そして期限満了日の30日前までに更新の申請をしなければなりません。

 

➀決算変更届の提出

建設業許可の更新を5年毎に行う為には、毎年必ず決算変更届を提出しなければなりません。この決算変更届が1年でも提出されていないと、更新手続きができません。

➁変更届の提出

経管や専任技術者の変更や社会保険の加入状況の変更など、許可要件の変更は2週間以内に変更届を提出しなければなりません。

また営業所の所在地の変更や、業種の変更など事業者の基本情報に変更があった場合は、変更後30日以内に届け出を提出しなければなりません。

 

この間に変更届を提出する事案が発生していれば必ず変更届を提出してください!

 

もし更新申請を怠って建設業許可許可の期限が過ぎてしまったら…?

期限を過ぎた時点で、その建設業許可は失効しますので、再度新規として登録しなければな

りません。

 

                                                                       更新前の重要確認ポイント 

毎年の決算終了後4か月以内に決算変更届(決算報告)は、漏れなく提出しているか

商号・資本金・役員・営業所・社会保険の加入状況等の変更があった場合、正しく届け出ているか

特定許可の場合、直前の決算で財産的基礎の要件をクリアしているか

経営業務の管理責任者・専任技術者・支店長等の常勤性の裏づけ(社会保険証等)はあるか

専任技術者に変更はないか

 

 

廃業届

 

許可所得後、一部の業種を廃業した場合、または全部の業種を廃業した場合、30日以内に廃業届の提出が必要です。

届出事由 届出者
1.個人事業主が死亡 相続人
2.法人が合併により消滅 解散時に役員であった者
3.法人が破産手続き開始決定により解散 破産管財人
4.2及び3以外の事由による法人の解散 清算人(代表清算人)
5.建設業を廃止 個人事業主又は法人の役員

 

 

標識の掲示

 

建設業許可取得後は、一定事項を記載した標識を、営業所や建設工事の工事現場に掲示しなければなりません。許可票を掲示することにより、建設業の営業、建設工事の施工において、建設業法による許可を受けた適正な業者によってなされていることを対外的に証明することができます。その為、掲示は公衆の見えやすい場所に掲げることが義務付けられています。

許可票に記載すべき事項は以下のとおりです。

➀一般建設業または特定建設業の別

➁許可年月日、許可番号及び許可を受けた建設業

③商号または名称

➃代表者の氏名

⑤主任技術者または監理技術者の氏名

 

許可票は一般的に「金看板」と呼ばれることもあり、金属でできたものをイメージしますが、許可票の材質に規定は無く、何でも構いません。しかしサイズについては、建設業法で定められており、営業所に掲げる許可票は、縦35cm以上×横40cm以上でなければなりません。記載すべき事項が全て書かれていても、この大きさを満たしていない許可票は建設業法違反となります。

 

許可票

 

 

工事現場での主任技術者の配置

 

建設業許可を取得している建設業者は、元請下請関係なく、全ての工事現場に主任技術者・監理技術者を配置しなくてはいけません。

 

主任技術者・監理技術者とは

 

・主任技術者

全ての工事現場において、施工の技術上の管理をつかさどる者として配置されなければいけません。必要な資格、実務経験は、一般建設業許可の専任技術者と同じです。

 

・監理技術者

発注者から直接請け負った工事で、下請の請負代金の額が4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上の場合は、主任技術者に代えて、監理技術者を配置しなければなりません。(この場合は特定建設業許可が必要)  監理技術者に必要な資格、実務経験は、特定建設業許可の専任技術者と同じです。

 

主任技術者の配置が不要なのは、建設業許可の不要な工事で建設業許可を取得していない業者の場合のみです。

 

専任技術者と主任技術者

 

原則、専任技術者と主任技術者(監理技術者)の兼任は不可です。

専任技術者は、事務所に駐在する技術者、主任技術者は現場に駐在する技術者です。

しかしそれでは1人親方や1人法人の方は、経営業務の管理責任者と専任技術者を兼ねており、現場に出られないことになってしまします。

よって以下の場合に限り、例外が認められています。

工事現場に専任の必要がない工事に限り

・建設業許可の営業所で、契約締結した建設工事で

・それぞれの職務に支障がない程度に工事現場と営業所が近接し

・営業所と常時連絡を取りうる体制にあって

・建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある

 

上記の全ての条件を満たす場合は、専任技術者と主任技術者は兼務できます。

専任の必要が無い工事とは、1件の請負代金が3,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の工事で、公共・民間関係なく、個人住宅を除く多くの工事が対象になります。

 

帳簿の備え付け

 

建設業者は、営業所ごとに営業に関する事項を記載した帳簿を備え、保存しなければならないと定められています。

帳簿の保存期間は5年間(発注者と直接締結した住宅を新築する工事は10年間)とされています。帳簿は任意の書式で構いませんが、建設業法で定められた事項が記載されている必要があります。

 

▼帳簿の記載事項

1.営業所の代表者の氏名・就任年月日

2.注文者と締結した建設工事の請負契約に関する事項

➀請け負った建設工事の名称と現場所在地

➁注文者との契約締結日

③注文者の商号・所在地(注文者が建設業者のときは、許可番号)

➃注文者から受けた完成検査の年月日

⑤工事目的物を注文者に引き渡した年月日

3.発注者と締結した住宅の新築工事の請負契約に関する次の事項

➀当該住宅の床面積

➁建設業者の建設瑕疵負担割合

③発注者に交付している住宅瑕疵担保責任保険法人(資力確保措置を保険により行った場合)

4.下請契約に関する事項

➀下請負人に請け負わせた建設工事の名称と現場所在地

➁下請負人との契約締結日

③下請負人の商号・所在地(下請負人が建設業者のときは、許可番号)

➃下請工事の完成を確認するために自社が行った検査の年月日

⑤下請工事の目的物について、下請業者から引き渡しを受けた年月日

※特定建設業許可の許可を受けている者が注文者(元請工事に限らない)となって、一般建設業者(資本金が4,000万円以上の法人企業を除く)に建設工事を下請負した場合は、以下の事項についても記載が必要となります。

(1)支払った下請代金の額、支払った年月日及び支払手段

(2)支払手形を交付したときは、その手形の金額、交付年月日、手形の満期

(3)代金の一部を支払ったときは、その後の下請代金の支払残額

(4)遅延利息の額・支払日(下請負人からの引き渡しの申出から50日を経過した場合に発生する遅延利息(年14.6%)の支払に係るもの)

 

▼帳簿の添付書類

1.契約書又はその写し(電磁的記録可)

2.特定建設業許可を受けている者が注文者(元請工事に限らない)となって、一般建設業者(資本金が4,000万円以上の法人企業を除く)に建設工事を下請負した場合には、下請代金の支払済額、支払った年月日及び支払手段を証明する書類(領主書等)又はその写し

3.建設業者が施工台帳を作成したときは(元請工事に限る)、工事現場に据え付ける施工体制台帳の以下の部分。(工事完了後に施工体制台帳から必要な部分のみを抜粋する)

➀当該工事に関し、実際に工事現場に置いた監理技術者の氏名と、その者が有する監理技術者資格

➁監理技術者以外に専門技術者を置いたときは、その者の氏名と、その者が管理を担当した建設工事の内容、有する主任技術者資格

③下請負人(末端までの全業者を指す。以下同じ)の商号・名称、許可番号

➃下請負人に請け負わせた建設工事の内容、工期

⑤下請業者が実際に工事現場に置いた主任技術者の氏名と、その者の主任技術者資格

⑥下請負人が主任技術者以外に専門技術者を置いたときは、その者の氏名と、その者が管理を担当した建設工事の内容、有する主任技術者資格

 

 

まとめ

 

建設業許可は取ったらそれで終わりではありません。更新の為に毎年やることや変更のたびに正しい処理を行わなくてはなりません。

建設業法を正しく守り、建設業許可を継続させていきましょう。

 

 

 

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