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5.業種判断のあれこれ ややこしい業種判断

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5.業種判断のあれこれ ややこしい業種判断

2020年12月04日
5.業種判断のあれこれ ややこしい業種判断

建設業許可には、29種類の業種があり、その業種ごとに許可を取得することになっています。許可業種以外の業種工事については、請負金額が500万円未満の軽微な工事しか請け負うことが出来ず、仮に500万円以上の工事を請け負ってしまうと無許可での請負で建設業法違反となります。

また業種判断は自ら工事を請け負う場合だけでなく、下請業者へ発注する際にも必要となります。発注金額が500万円以上の工事であれば、元請業者は下請業者がその工事を請け負うことができる業種の許可を持っているのか確認をしなくてはなりません。確認を怠り無許可業者へ発注してしまった場合、建設業法違反で監督処分の対象となる可能性があるため、下請業者への注文を出す立場になったとしても業種判断は必要です。

業種区分の考え方については国土交通省のホームページに記載されているので、自分が取りたい工事がどの業種にあたるのか確認してみてください!

「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」

https://www.mlit.go.jp/common/001209751.pdf

 

業種判断の例

 

リフォーム工事 

         

リフォーム工事は、既設物の改築や改装を行うことですが、工事の規模や工事の内容は様々です。ひと口に「リフォーム工事」といっても、その内容は多種多様であるため、一概にこの業種に該当する、と言えるようなものではなく、業種判断は難しいといえます。

業種判断で大事なことは、請負契約書等に記載される「○○邸リフォーム工事」のような「工事名」で判断するのではなく、「屋根葺き替え工事」や「外壁塗装工事」といった「工事の内容」で判断することです。

建設工事の請負契約書や、注文書・請書に記載される工事名は、注文書と請負人との間で慣例的に使われている工事名が使われることがあります。

工事の見積もりの際には、工事の内容をしっかり確認することになりますし、建設業法では請負契約書に工事の内容は明記することが義務付けられています。請負契約締結の際には、「工事名」ではなく「工事内容」で業種判断をするということを徹底してください。

 

リフォーム工事は複数の専門工事が含まれていることが多いことから、リフォーム工事=建築一式工事と思われがちですが、建築一式工事は、元請けの立場で総合的にマネージメントをする建設業者が請け負う、複数の専門工事を組み合わせて施工する建設工事ですので、リフォーム工事=建築一式工事と判断するのは間違いです

 

<リフォーム工事の事例>

➀△△マンション○○号室リフォーム工事

壁紙の張替工事であれば内装仕上工事になります。キッチンや浴室などの水回り設備の取替工事であれば管工事になります。一室の内部のみの工事の場合、建築一式工事に該当することはありません。

 

➁住宅のエクステアリフォーム工事

エクステリア工事とは外構工事のことで、建物の外側に施す工事です。例えば、外壁の設置や門扉の設置などがあります。それらの工事はとび・土工工事に該当するため、それらを改装する工事もとび・土木工事に該当します。

 

➂大型ショッピングモールのリフォーム(増築)工事

建物の床面積を広げる場合には、建築確認が必要になることがあります。また、増築工事の場合は、いくつかの専門工事を行うことで建物が完成します。建物を増築するため工事の規模も大きく複雑な工事になります。そうすると総合的な企画・指導・判断・調整が必要になるため、この場合は建築一式工事に該当します。ただし、原則として建築一式工事は元請の立場で請け負う工事になりますので、下請業者の場合はいずれかの専門工事で行うことになります。

 

 

看板設置工事

   

看板設置工事は、鋼構造物工事ととび・土木・コンクリート工事に該当する場合があります。

 

とび・土工・コンクリート工事とは?

とび・土工・コンクリート工事は、建築系の工事と土木系の工事のいずれもあり、とても守備範囲の広い業種で、判断に悩むことが多々あります。

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、とび・土工・コンクリート工事に内容は次のとおりです。

 

イ 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事

ロ くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事

ハ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事

ニ コンクリートにより工作物を築造する工事

ホ その他の基礎的ないしは準備的工事

 

「ホ その他の基礎的ないしは準備的工事」の例示として挙げられているものとして「地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹き付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事」があります。看板設置工事は、この中の「屋外広告物設置工事」に該当します。

 

鋼構造物工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、鋼構造物工事とは次のとおりです。

形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事

例示として挙げられているものとして「鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門、水門等の門扉設置工事」があります。この中に「屋外広告工事」とあり、こちらも看板設置工事が該当します。

 

看板設置工事の業種判断の方法

とび・土木・コンクリート工事の例示に「屋外広告物設置工事」、鋼構造物工事の例示に「屋外広告工事」が挙がっています。看板設置工事はとび・土木・コンクリート工事でも鋼構造物工事でもどちらでもいいのかと思ってしまいそうですが、それぞれ全く別物の工事です。

鋼構造物工事の「屋外広告工事」とは、看板を設置する現場で屋外広告物を製作、加工し、その後設置まで行うというものです。このように屋外広告物の設置を一貫して請け負うのが鋼構造物工事です。

一方、とび・土木・コンクリート工事の「屋外広告設置工事」は、鋼構造物工事の「屋外広告工事」に該当するもの以外の工事が該当します。例えば、完成している屋外広告物を設置するだけの工事はとび・土木・コンクリート工事となります。

 

機械器具設置工事

 

機械の設置は、機械器具設置をイメージしますが、機械の種類によっては、電気工事や管工事に該当するものもあり、作業の内容によっては、とび・土工・コンクリート工事に該当する物もあります。

 

とび・土工・コンクリート工事とは

とび・土工・コンクリート工事は、建築系の工事と土木系の工事のいずれもあり、とても守備範囲の広い業種で、判断に悩むことが多々あります。

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、とび・土工・コンクリート工事に内容は次のとおりです。

 

イ 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事

ロ くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事

ハ 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事

ニ コンクリートにより工作物を築造する工事

ホ その他の基礎的ないしは準備的工事

 

「イ 足場の組立て、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事」の例示として挙げられているものとして「イ とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事」があります。また「ホ その他基礎的ないしは準備的工事」の例示として挙げられているものとして「地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外溝工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事」があります。機械の設置工事は、この中の「重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事」や「アンカー工事」に該当するケースがあります。

 

機械器具設置工事とは

機械器具設置工事という名のとおり、まさしく機械器具の設置工事のことをいいますが、判断に迷う業種です。

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10)」によると、機械器具設置工事の内容は次のとおりです。

機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事

機械器具設置工事は、➀機械器具の組立て等により工作物を建設する工事と、➁工作物に機械器具を取り付ける工事の2種類に分けられます。

 

例示として挙げられているものとして「プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事」があります。「プラント設備工事」や「立体駐車設備工事」は機械器具を組み立てて工作物を建設する工事としてイメージしやすいと思いますが、上記➀に該当します。また「運搬機器設置工事」などは上記➁に該当します。運搬機器とは、工場のホイストクレーンやビルのエレベーター設置工事が具体例として挙げられます。特に➁に該当するかどうかで悩むことが多いと思います。

 

機械の設置工事の業種判断

機械の設置工事と聞くと、すぐ思い当たる業種はやはり機械器具設置工事ではないでしょうか。しかし、すべての機械設置工事が機械器具設置工事に該当するわけではありません。機械器具設置工事の判断に迷う理由はここにあります。

機械の種類によって、電気工事や管工事等の専門工事に該当する場合があります。

例えば、発電設備の設置工事は電気工事に該当し、冷暖房設備の設置工事は管工事に該当します。

また、移動式クレーン等を使用して機械の揚重運搬配置を行う作業や、機械を地面にアンカーで固定するような機械の設置工事は、とび・土工・コンクリート工事に該当します。

機械器具設置工事は、電気工事や管工事等の他の専門工事のいずれにも該当しない機械器具あるいは複合的な機械器具の設置が該当します。そして、とび・土工・コンクリート工事のように、完成した機械について移動式クレーンで揚重作業を行ったり、アンカーで固定するという工事とは違い、工事現場で組立等を必要とする機械の設置工事が機械器具設置工事に該当します。

「機械の設置工事=機械器具設置工事」とは判断せず、どのような機械であるか、その機械の設置は他の専門工事で施工できるものではないか、現場で組立等を必要とする機械か、といった観点から業種判断をしましょう。

 

 

太陽光パネル設置工事

屋根に太陽光パネルを設置する場合、屋根工事と電気工事のどちらの業種になるのでしょうか。

発電設備工事は電気工事に該当しますので、それが太陽光により発電されるものであろうと電気工事に該当します。屋根に設置する場合はどうなるのでしょうか。

 

屋根工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、屋根工事の内容は次のとおりです。

瓦、ストレート、金属薄板等により屋根をふく工事

瓦やスレート等は、屋根をふくための材料のことで、他の材料であっても屋根ふきを行うものはすべて屋根工事に該当します。明確なので、屋根工事の判断であまり悩むケースはないかと思います。

ちなみに、屋根断熱工事は、断熱処理を施した材料により屋根をふく工事であるため、屋根工事に該当します。

 

電気工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、電気工事の内容は次のとおりです。

発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事

例示として挙げられているものとして「発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事」があります。

 

屋根に設置する太陽光パネルの設置工事の業種判断

屋根に設置する太陽光パネルには、次の二つがあります。

➀屋根置き型

➁屋根一体型

「屋根置き型」は、屋根の上に架台を設置してその上に太陽光パネルを設置するという方法です。「屋根一体型」とは、太陽光パネル自体が屋根材になっているもので、それを設置するという方法です。

「屋根置き型」の場合は、屋根工事は行わず、太陽光パネルを設置する工事であるため、電気工事に該当します。一方「屋根一体型」は、太陽光パネル自体が屋根材となっているため、作業内容は屋根ふき工事となり、屋根工事になります。屋根に設置する太陽光パネルは「屋根置き型」と「屋根一体型」であるかで業種判断をすることになります。

 

設備の撤去工事

例えば、建物に設置されている電気設備などを解体して撤去する工事は、解体工事として取り扱っていいのでしょうか。解体をするとなると解体工事になりそうですが、注意が必要です。

 

解体工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、解体工事の内容は次のとおりです。

工作物の解体を行う工事

解体工事は平成28年6月1日に施行された建設業法等の一部を改正する法律により、元々、とび・土工・コンクリート工事に該当していたものが、独立した新たな業種として創設されました。改正法施工前までは、とび・土工・コンクリート工事に分類されたいた解体工事は、解体工事業許可を持っていなければ500万円以上の解体工事を請け負うことが出来なくなりました。

解体工事は、「工作物の解体を行う工事」ですので、家屋やプレハブ等の工作物の解体工事が該当します。ただし総合的な企画・指導・調整が必要になるような高層ビル等の解体工事の場合、建築一式工事に該当することとなります。

 

 

撤去工事とは

撤去工事という建設業許可の業種はありません。

撤去とは、建物や設備などを取り去ることをいいますので、撤去工事というと建物の撤去工事や各種設備の撤去工事が含まれ、かなり幅広い意味合いとなります。

撤去工事として思いつくものを挙げてみます。

・建物の撤去工事

・足場の撤去工事

・間仕切りの撤去工事

・照明の撤去工事

・配管の撤去工事

・フェンスの撤去工事  等

まだまだ他にも撤去工事と呼ばれる工事はあると思いますが、これらはすべて解体工事に該当するのでしょうか。

 

撤去工事の業種判断

解体工事は「工作物の解体を行う工事」です。言い換えれば、工作物の解体撤去工事であるということです。そのため、工作物以外の解体撤去工事については、解体工事に該当しません。

例えば、組み立てられた足場の撤去工事は、とび・土工・コンクリート工事に該当します。ビルの1室のみの内装の撤去工事は、内装仕上工事に該当します。そして、設置されている信号機のみを撤去する工事は、電気工事に該当します。

各専門工事において設置された設備等が解体・撤去されとき、その工事は、当該設備が設置されるときに必要だった建設業許可の業種と同じ業種として判断することになります。

「撤去工事=解体工事」とは判断せず、撤去する工作物・設備が何であるかによって業種判断をするようにしましょう。

 

上下水道に関する工事

 

水道管工事、下水道管工事、配水管工事、排水管工事など、似たような作業内容の業種判断について見ていきます。

 

管工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、管工事の内容は次のとおりです。

冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、衛生等のために設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事

 

例示として挙げられているものとして「冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更生工事」があります。建築物の空調機器の設置や、家屋等の敷地内の配管工事等が該当します。

 

水道施設工事とは

国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方(H29.11.10改正)」によると、水道施設工事の内容は次のとおりです。

上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事

例示として挙げられているものとして「取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事」があります。水道施設工事と聞くと、家屋の水道工事等が該当しそうなイメージですが、家屋以外の敷地外の公道下の配管工事等が水道施設工事に該当します。

 

上下水道施設に関する工事の業種判断

管工事と水道施設工事について、その内容を見てきましたが、実は公道下の下水道の配管工事等は土木一式工事に該当します。

土木一式工事、管工事、水道施設工事の判断の方法について、長崎県の「建設業許可申請の手引き(令和2年4月改訂版)」において、わかりやすく解説されていますので、ご紹介させていただきます。

上下水道施設の業種区分一覧

出典:長崎県「建設業許可申請の手引き(令和2年4月改訂版) P87

 

まとめ

 

ややこしい業種判断の例をあげてみました!

工事の内容も色々あるので、この工事内容はどの業種になるのか判断に困る場合もあると思います。

ささいなことでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください♪

 

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